第1回 KBRP ワークショップ(2014.10.03 開催予定)
ゲノム編集技術を用いたヒト疾患モデルマウスの作製
熊本大学生命資源研究・支援センター技術開発分野 准教授 大村谷 昌樹
遺伝性疾患では遺伝子変異が同定されていても、その遺伝子変異が疾患の発症原因や経過にどのように影響するかが問題となる。それを調べる一つの方法として、マウスなどの個体内で変異遺伝子を発現させ、疾患の表現型が、個体内で再現されるかどうかを確認することがある。これまでの我々が行ってきた遺伝性膵炎のモデルマウス作出では、1. 遺伝性膵炎の原因遺伝子serine protease inhibitor Kazal type 1; SPINK1(マウスホモログはSpink3)の特定、2. Spink3ノックアウトマウスの樹立、3. Cre/loxPシステムを用いたヒトSPINK1ノックインマウスの樹立、のステップを経て解析を行ってきた。これまでの成果により、このモデルマウスがどのように有用であったのか、また、今後、ゲノム編集技術を用いることで、ヒト疾患モデルマウスの作出が、どのように変わっていくのか、について、検討したい。
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